BlueBlueの吉澤竜郎です。
企画開始から3年。
ようやく開発が終了し、量産の決断に踏み切ったBashooot!!!(バシュート)について解説したいと思います。
開発経緯
村岡が昔から時々口にするフレーズがあります。
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『カタクチイワシにだけは生まれ変わりたくない。』
どうしてですか?
沖でマグロやカツオ、シイラに追い回され、岸に近づいたと思えばブリやヒラマサのお出まし。
命からがら湾奥に入っていくとスズキが待ち構えている。
底に逃げればヒラメやマゴチに下から襲われ。。
水面に追い詰められてたとおもったら、まさか、まさかの空からカモメの襲撃。。。。
死にもの狂いで岸に辿り着いたら行きすぎちゃってそのまま岸に打ち上げられたり。。。
磯場でギリギリの所に逃げ込んだと思ったらば岩の隙間からウツボさんがこんにちは♪
全包囲から攻め続けらる運命。。。
こんな追い続けられる人生はゴメンだ。
と、村岡は言う。
確かに。。。
逃げ場無し。
私もカタクチイワシには生まれ変わりたくないと思います。
だが、しかし!
視点を変えるとカタクチイワシ程、ベイトフィッシュとして有能な魚も他に中々いないのではないかとも思えるのです。
マグロからスズキまで。
日本近海で狙うことができるフィッシュイーター達の胃袋の大部分を満たしているのはカタクチイワシに間違いありません。
それならばカタクチイワシを食べている全ての魚を攻略できるようなオールラウンドタイプのルアーが日本の海には必要なんです。
大きく言ってしまえば地球標準となるルアー。
カタクチイワシ、アンチョビーは地球のスタンダードベイト。
そこに合わせたルアー作りをしてみよう。
魚種制限無し!
スズキからマグロまで。
カタクチイワシにボイルする魚、ナブラを攻略できるアイテムとして開発をスタートしたのがBashooot!!!(バシュート)と言うジグミノーです。
2015年夏
構想からすでにいくつもの試作を乗り越えて実釣テストがスタート。
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初期プロトでシイラ攻略
既に魚はよく釣れていましたが釣っていく程に明確になる実現したい5つのスペック、性能を満たすまでにはまだまだといった状況でした。
その5つのスペック、性能とは?
①サイズはカタクチイワシの標準的なサイズの10cm前後。
②対、大型回遊魚への使用も考慮して強度に安心がもてる貫通ワイヤーの採用。
③多少の大型魚が来ても無理が効くようにフックは#2を絡まず背負える事。
④イワシ団子に投げ込んでフォールさせた時に圧倒的なバイト数が生まれるよう水平姿勢でローリングを伴ったフォールをする事。
⑤PEライン3号クラスのタックルでも十分な飛距離を確保出来る事。
この5つを高い次元で作り上げるまで製品化してはいけない。
そう思いながら様々な場所にルアーを持ち込んでのテストとなりました。
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近所の海である程度の強度テストが出来る館山は開発環境としては最適の場所です。
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沖縄でも実釣テスト。
魚は釣れましたが納得がいくアクションと飛距離の両立が出来ておらず、チャンスの割に魚を掛けきれていなかったというのが正直な所です。
ナブラ打ちの釣りはルアーを引く速度、角度と泳ぎを合わせないとなかなか口を使わない事が多々あるのですが、状況が良いと正直言って『入れればなんでも食う』と、いう時があるのは釣りをある程度やり込んでいる人ならば判るかと思います。
そして、飛ばすだけならばメタルジグの方が有能です。
でも、メタルジグでは食わせられない状況があります。
メタルジグの着水音を嫌ったり、ジグではどうしても出せない泳ぎであったり。
散々、メタルジグを投げて、削ってきたからこそ感じるメタルジグの利点・欠点。
プラグにしかできない泳ぎ、シルエット、姿勢、適度な浮遊感を求めていました。
しかしながら、2015年の自分にはそれを達成する事ができなかったのをよく覚えています。
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試作を繰り返しながら年が開けて2016年
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理想の泳ぎとフォールが出せずに苦戦。
サンプルを作っては海に持って行き投げる。
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叩き壊す(笑) これはし簡易試作用の樹脂なので弱いので当然なんです。
それでもどうにか1つの答えには辿り着いてきました。
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外房でのとろみナブラの攻略。
これで泳ぎの方向性は決定。
残りは水平ロールフォールが発動するバランスでの飛距離の確保です。
これがバシュート開発史上一番の悩みでした。
ルアーを飛ばすにはシンプルに後方を重くすればいい。
しかし、後方を重くするとバックフォールになるのとスイム姿勢が水平から遠ざかっていく。
BlueBlueのルアーがとても大切にしている食わせる姿勢”水平”。
トレイシー、ナレージなどを愛用していただいている方には伝わるのではないかと思いますが、厳しい時ほど最後までしっかりと詰めた事が生きてきます。
どうしたらスイムとフォールが綺麗に出て遠くへルアーを飛ばせるのか。。。。
空力設計が大切なのは判っていましたが答えが出ない中、出張へ出ていると答えが走っていました。
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新幹線!
そうか逆新幹線だ。
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テールの設計を大幅変更。
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空気抵抗を抑え、ウエイトをセンター寄りにしても飛距離を確保出来るよう調整。
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飛距離とアクションの両立ができたのが2017年の春でした。
作りたいルアーがあっても、アイディア、設計思想が仕上がらないといくら試作環境がよくてもすぐにはルアーが出来上がらないとうのを身をもって感じたのもこの時でした。
このあとは細かいセッティングを出すためにテスター・スタッフでひたすら釣りまくりました。
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熊本のヒラスズキ
天草のテスター倉田さん
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房総のヒラスズキを工場長がキャッチ
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仙台のヒラメを目黒さんがキャッチ。
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フォールのアクションにこだわってよかった!
強度テストとスイムテストの両立
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駿河湾の120cmクラスのシイラを山西さんがキャッチ。
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鹿児島の上宮さんがショアからもシイラ連発。
私はオフショア担当なので
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外房でワラサ
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ヒラマサ
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カツオもこの通り
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磯マルは福井の正宗テスターが真夏の良型をキャッチ!!
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最後にキハダ!
っと。。いきたかったのですが、こちらは水面グッバイ。
ルアーの性能ではなく、私のミスです。。(涙)
これらの実釣テストを終えてバシュートの発売を9月末に決めました。
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Bashooot!!!105(バシュート)
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長さ 105mm/重さ 37g
リトリーブアクション : ウォブンロール
フォールアクション : 水平ローリングフォール
推奨フックセッティング
青物狙いの場合 : フック#2 リング#5
ヒラメ・シーバス狙いの場合 : フック#4 リング#3
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上宮さんのように多少強引に入れ込むと#1/0まで入れ込めます。
対象魚によってフックセッティングが異なるため、フックレスにて販売します。
希望小売価格 1,850円(税別)
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全9色展開
使い方の基本は水面直下を泳ぐようタダ巻きかショートトゥイッチでOKです。
巻きを止めるとローリングを伴ったフォールをするので、イワシ団子で落としてみたり、壁際、岸際、サーフなどでリフト&フォールなど様々なアクションで誘ってみてください。
フックサイズを下げることでアクションはワイドになり素早い浮き上がりを見せるので、フックサイズでアクション調節をするのもオススメです。
9月末発売のマルチ対応ジグミノーBashooot!!!。
是非、皆様の思いつく使い方でカタクチイワシを食べる様々な魚種を攻略してみてください。
企画開始から3年。
ようやく開発が終了し、量産の決断に踏み切ったBashooot!!!(バシュート)について解説したいと思います。
開発経緯
村岡が昔から時々口にするフレーズがあります。

『カタクチイワシにだけは生まれ変わりたくない。』
どうしてですか?
沖でマグロやカツオ、シイラに追い回され、岸に近づいたと思えばブリやヒラマサのお出まし。
命からがら湾奥に入っていくとスズキが待ち構えている。
底に逃げればヒラメやマゴチに下から襲われ。。
水面に追い詰められてたとおもったら、まさか、まさかの空からカモメの襲撃。。。。
死にもの狂いで岸に辿り着いたら行きすぎちゃってそのまま岸に打ち上げられたり。。。
磯場でギリギリの所に逃げ込んだと思ったらば岩の隙間からウツボさんがこんにちは♪
全包囲から攻め続けらる運命。。。
こんな追い続けられる人生はゴメンだ。
と、村岡は言う。
確かに。。。
逃げ場無し。
私もカタクチイワシには生まれ変わりたくないと思います。
だが、しかし!
視点を変えるとカタクチイワシ程、ベイトフィッシュとして有能な魚も他に中々いないのではないかとも思えるのです。
マグロからスズキまで。
日本近海で狙うことができるフィッシュイーター達の胃袋の大部分を満たしているのはカタクチイワシに間違いありません。
それならばカタクチイワシを食べている全ての魚を攻略できるようなオールラウンドタイプのルアーが日本の海には必要なんです。
大きく言ってしまえば地球標準となるルアー。
カタクチイワシ、アンチョビーは地球のスタンダードベイト。
そこに合わせたルアー作りをしてみよう。
魚種制限無し!
スズキからマグロまで。
カタクチイワシにボイルする魚、ナブラを攻略できるアイテムとして開発をスタートしたのがBashooot!!!(バシュート)と言うジグミノーです。
2015年夏
構想からすでにいくつもの試作を乗り越えて実釣テストがスタート。

初期プロトでシイラ攻略
既に魚はよく釣れていましたが釣っていく程に明確になる実現したい5つのスペック、性能を満たすまでにはまだまだといった状況でした。
その5つのスペック、性能とは?
①サイズはカタクチイワシの標準的なサイズの10cm前後。
②対、大型回遊魚への使用も考慮して強度に安心がもてる貫通ワイヤーの採用。
③多少の大型魚が来ても無理が効くようにフックは#2を絡まず背負える事。
④イワシ団子に投げ込んでフォールさせた時に圧倒的なバイト数が生まれるよう水平姿勢でローリングを伴ったフォールをする事。
⑤PEライン3号クラスのタックルでも十分な飛距離を確保出来る事。
この5つを高い次元で作り上げるまで製品化してはいけない。
そう思いながら様々な場所にルアーを持ち込んでのテストとなりました。

近所の海である程度の強度テストが出来る館山は開発環境としては最適の場所です。

沖縄でも実釣テスト。
魚は釣れましたが納得がいくアクションと飛距離の両立が出来ておらず、チャンスの割に魚を掛けきれていなかったというのが正直な所です。
ナブラ打ちの釣りはルアーを引く速度、角度と泳ぎを合わせないとなかなか口を使わない事が多々あるのですが、状況が良いと正直言って『入れればなんでも食う』と、いう時があるのは釣りをある程度やり込んでいる人ならば判るかと思います。
そして、飛ばすだけならばメタルジグの方が有能です。
でも、メタルジグでは食わせられない状況があります。
メタルジグの着水音を嫌ったり、ジグではどうしても出せない泳ぎであったり。
散々、メタルジグを投げて、削ってきたからこそ感じるメタルジグの利点・欠点。
プラグにしかできない泳ぎ、シルエット、姿勢、適度な浮遊感を求めていました。
しかしながら、2015年の自分にはそれを達成する事ができなかったのをよく覚えています。

試作を繰り返しながら年が開けて2016年

理想の泳ぎとフォールが出せずに苦戦。
サンプルを作っては海に持って行き投げる。

叩き壊す(笑) これはし簡易試作用の樹脂なので弱いので当然なんです。
それでもどうにか1つの答えには辿り着いてきました。

外房でのとろみナブラの攻略。
これで泳ぎの方向性は決定。
残りは水平ロールフォールが発動するバランスでの飛距離の確保です。
これがバシュート開発史上一番の悩みでした。
ルアーを飛ばすにはシンプルに後方を重くすればいい。
しかし、後方を重くするとバックフォールになるのとスイム姿勢が水平から遠ざかっていく。
BlueBlueのルアーがとても大切にしている食わせる姿勢”水平”。
トレイシー、ナレージなどを愛用していただいている方には伝わるのではないかと思いますが、厳しい時ほど最後までしっかりと詰めた事が生きてきます。
どうしたらスイムとフォールが綺麗に出て遠くへルアーを飛ばせるのか。。。。
空力設計が大切なのは判っていましたが答えが出ない中、出張へ出ていると答えが走っていました。

新幹線!
そうか逆新幹線だ。

テールの設計を大幅変更。

空気抵抗を抑え、ウエイトをセンター寄りにしても飛距離を確保出来るよう調整。

飛距離とアクションの両立ができたのが2017年の春でした。
作りたいルアーがあっても、アイディア、設計思想が仕上がらないといくら試作環境がよくてもすぐにはルアーが出来上がらないとうのを身をもって感じたのもこの時でした。
このあとは細かいセッティングを出すためにテスター・スタッフでひたすら釣りまくりました。

熊本のヒラスズキ


房総のヒラスズキを工場長がキャッチ

仙台のヒラメを目黒さんがキャッチ。

フォールのアクションにこだわってよかった!
強度テストとスイムテストの両立

駿河湾の120cmクラスのシイラを山西さんがキャッチ。

鹿児島の上宮さんがショアからもシイラ連発。
私はオフショア担当なので

外房でワラサ

ヒラマサ

カツオもこの通り

磯マルは福井の正宗テスターが真夏の良型をキャッチ!!

最後にキハダ!
っと。。いきたかったのですが、こちらは水面グッバイ。
ルアーの性能ではなく、私のミスです。。(涙)
これらの実釣テストを終えてバシュートの発売を9月末に決めました。

Bashooot!!!105(バシュート)

長さ 105mm/重さ 37g
リトリーブアクション : ウォブンロール
フォールアクション : 水平ローリングフォール
推奨フックセッティング
青物狙いの場合 : フック#2 リング#5
ヒラメ・シーバス狙いの場合 : フック#4 リング#3

上宮さんのように多少強引に入れ込むと#1/0まで入れ込めます。
対象魚によってフックセッティングが異なるため、フックレスにて販売します。
希望小売価格 1,850円(税別)

全9色展開
使い方の基本は水面直下を泳ぐようタダ巻きかショートトゥイッチでOKです。
巻きを止めるとローリングを伴ったフォールをするので、イワシ団子で落としてみたり、壁際、岸際、サーフなどでリフト&フォールなど様々なアクションで誘ってみてください。
フックサイズを下げることでアクションはワイドになり素早い浮き上がりを見せるので、フックサイズでアクション調節をするのもオススメです。
9月末発売のマルチ対応ジグミノーBashooot!!!。
是非、皆様の思いつく使い方でカタクチイワシを食べる様々な魚種を攻略してみてください。
開発責任者 BlueBlue 吉澤竜郎